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ゲームボーイブログ

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Miyoo Mini Plusでエミュレーター機デビューをした感想

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レトロゲームにそれなりにのめり込みだすと、どこかしらでエミュレーターに手を出すか出さないかの分岐点が現れると思う。レトロゲームにノスタルジックを感じる意味でも、オリジナルの実機プレイの方がいいなと思っていたのでスルーしていた。液晶交換などの改造は楽しんでいるけどね。

そんなエミュレーター専用のゲーム機(以下、エミュレーター機)はここ数年で急速に盛り上がっており、毎月のようにどこかしらの会社から新機種が発表ないし発売されている。これだけ盛り上がっているエミュレーター機、食わず嫌いもどうかと思うし、ここいらで手を出してみようと思い立った。

初めてのエミュレーター機はMiyoo Mini Plus、君に決めた


初めてのエミュレーター機として、Miyoo社から発売されている Miyoo MIni Plusを購入。昨年エミュレーター界隈で話題になっていた Miyoo Mini の後続機らしい。

様々なエミュレータ機がある中で Miyoo Mini Plus を選んだ理由は、ゲームボーイ風のデザインとサイズ感に心を射抜かれてしまったから。何かと評判も良く、ファミコンからプレステ1くらいまでに発売したゲームがエミュレートできるようだ。

値段も1万円程度でエミュレータ機の中では安い部類。個人的にはとりあえずで手を出せるギリギリのラインかな?と思う。

探せば5000円程度の安いエミュレーター機もあったのだが、安っぽくて作りが悪く、性能が低いなど問題点が多いようだった。どうしようもないゴミを買うくらいなら、お試しであれそこそこちゃんとした物が欲しい。

Miyoo Mini Plus はゲームボーイカラーの余白を切り取ったようなサイズ感。横幅はほぼ同じで持ちやすい。背面にはLR、L2R2ボタンもある。

驚いたのが、ゲームハードとして作りがしっかりしていた事。エミュレーター機なんて、所詮はクレーンゲームの景品にあったような怪しいファミコン互換機みたいなクオリティーだろう、と決めつけていたので、いい意味で裏切られた。

公式通販を利用すれば1万円を切る値段で購入できるが、海外発送になる。わたしはめんどくさいので潔くAmazonで購入した。2、3日で届いたよ。

 

エミュレーターで遊ぶには下準備がいるのです


さて、エミュレーター機で遊ぶのは一筋縄ではいかない。ダンパーと呼ばれる吸い出し機を使って、手持ちのゲームからROMデータを吸い出し、自分でROMを用意する必要がある。

当然ダンパーはまだ持っていないので、今回はダンパーのいらないプレステ1のゲームで遊ぶことにした。プレステのROMはパソコンがあれば簡単に吸い出すことができる。

また、初期設定としてmicroSDをフォーマットしたり必要なデータをなんやかんやして準備しないといけない。



いくつかのROMを吸い出したので、まずはわたしの大好きなリンダキューブアゲインを遊んでみた。素人なので大したことは言えないが、しっかりとエミュレートされており、特に問題なく遊ぶことができたように思う。

他のROMも大半は問題なく起動したが、中には起動しなかったり、途中でクラッシュするものもちらほら。

ファイル名を短くしたり、ひらがな漢字をやめたりと試行錯誤を繰り返し、一部は正常に起動することができた。しかしそれでも起動のできなかったり、クラッシュしてしまうものはある。

この辺はエミュレーターとの相性が悪いのか、ROMの吸い出しがうまくいっていないのか。何かしらの原因があるとは思うが、なんせ初めてで手探りなもので何もわからず。

おそらく最初の導入や、ROM関連はエミュレーター初心者が最初につまずく壁なのだと思う。本体とソフトを用意するだけでなく、ちゃんとした準備とある程度の知識、自分で調べる力が必要なのだ。なんともギークなものですね。

むずかしいぞエミュレーター機

エミュレーター機によって違いがあるだろうが、miyoo mini Plusの機能には中断セーブ、早送りなどあるのでプレイも快適。その反面、慣れていないと戸惑うことも多少なりと見受けられた。

例えば、ゲームをメニューから終了させて再開すると、中断セーブのところから再開したので、通常のセーブのみで終了した場合は、一度リセットしてから最新のセーブデータをロードする必要があるなど。

他にも設定を触っていたら、急に内部データのメモリーカードを認識しなくなってセーブもロードもできなくなってしまったり、急に音が鳴らなくなったりもした。慣れない機械を変にいじくり回した弊害だろう。バックアップから復元して無理やり直した。

メニュー画面上のゲームアイコンから起動した場合と、エミュレーターを選択して起動した場合とで読み込むセーブデータが違うなど、今だに仕様がよくわからず遊んでいる。

ほぼレトロゲーム専用なエミュレーター機とはいえ、中身はOSを積んだ現代機。ただのゲーム機と舐めてると結構複雑で尻込みしちゃうかもしれない。そんなMiyoo Mini plusはまだシンプルな方らしい。マジか。

で、エミュレーター機どうなの


エミュレーター機の最大の利点は、自慢のレトロゲームコレクションを1台に集約してどこでも遊べること。これに尽きると思う。

ROMを吸い出してしまえば、遊ぶ際にいちいちソフトを引っ張り出さなくていいわけだ。膨大なコレクションを所持している人には、これ以上ないレトロゲーム環境をもたらしてくれるだろう。

わたしは据え置き機よりも携帯機の方が好きなので、プレステなど据え置き機のゲームが手元で遊べるのが気に入った。より高性能な機種だと、ゲームキューブやプレステ2も動くのだとか。

しかし、あくまで動きを再現したエミュレーター。完全な動作が保証されているわけではないので、起動しないリスクも当然ある。また、RTAなどの記録を出すような遊びをするのであれば選択肢にも入らない。

また、ROMを吸い出す作業も必須だ。カセットタイプであればダンパーを用意しなければならない。ダンパーは1ハード単体で5000~8000円ほど、複合タイプだと3万円ほどとそれなりの費用がかかる。吸い出しにも1本あたり10分〜30分かかるので、最初の準備はそれなりの手間がかかってしまう。

また準備や不具合が出た時の対処などは、ある程度パソコンを触れないとつまづく可能性もあるだろう。日本語で説明しているサイトもあるが、ピンポイントで欲しい情報があるとは限らない。

そんなエミュレーター機は新作の供給も多く、種類も豊富なのは大きな魅力だろう。ハマればそれこそかなりの沼の気配を感じる。Steam Deckもかなりハイスペックなレトロゲームエミュレーターとして使えるようだ。ここは奥が深い世界であることは間違いない。

少なくとも久々にレトロゲームで遊びたいからと、とりあえずで手を出すものではない。それなら素直に移植版などを遊んだ方が賢いだろう。

 


近年のレトロゲームブームもあり、レトロゲームの実機を入手するハードルは少しづつ上がっている。正直なところ1から集めるのはかなり大変だろうし、ハードによっては、改造など手を加えないと快適に遊ぶこともできない。

エミュレーター機は、用途に合った1台とダンパー、microSDを購入するだけで本体周りは解決するし、なによりAmazonなどで気軽に新品を手に入れる事ができる。

導入や準備が大変であるものの、人によってはレトロゲームで遊ぶハードルはオリジナルの実機を購入するよりもグッと下がるのではないだろうか。

どっちにしろソフトを手にする必要はあるが、ROMデータであれば電池交換の必要もないし、メモリーカードも用意する必要がない。物理的な破損の心配が無いのもメリットだろう。

もっと手軽にエミュレーター機を体験するのであれば、レトロフリークが良いだろう。難しい導入や準備もいらず、本体だけでROMの吸い取りからプレイまで完結する。日本のメーカーから発売されているのも利点だ。

 

 

 

エミュレーター機で遊び、達した結論

そもそもエミュレーターを調べ出したのは、手持ちのゲームソフト達がいずれ壊れてしまう可能性を考えたからだ。手持ちのCDやDVDの一部が腐食したのを経験して以来、音楽はダウンロードとサブスクのみに移行している。

ゲームだっていずれそうなるかもしれない。ディスクROMはなおさら、カセットROMも丈夫だけど壊れない保証はない。そうなる前にROMデータを吸い出して保管しておこうかと思った。それならエミュレーター機を試そうとなったわけ。

実際に触れてみると、メリットもデメリットもどちらも強い。様々なゲームを1台にまとめておけるのは魅力的だし、据え置きのゲームが手元で遊べるのはやはりいい。しかし正常に動作しなかった時のストレスなんかはそこそこ感じた。

なにより個人的にROMの吸い出しがあまりにもめんどくさい。プレステ10本だけでも腰が重かった。そういえばCDをパソコンに読み取るのも好きじゃなかったっけ。

本末転倒ではあるが、ROMを吸い出して保管する暇があるなら、今まで通り遊んで1本でも多くの所持ソフトに触れる方がいいと結論が出た。わたしはゲームソフトが壊れるより、保管のために今から数百のROMを吸う事の方が耐えられない。

当時遊びたかったソフトを買い集め、気づけばあらかた手にすることができた。はたして自分はそれらを遊ぶ気力がいつまで残っているのだろうか。いつまでも遊べるかわからないのはソフトだけでなく、自分の心身も同じでは無いのだろうか。

そんなことを考えていると、ROMの保管なんてどうでもよくなってしまった。形あるものいずれ無くなる。遊べるうちに、しこたま遊んだほうがゲームも本望じゃないのかと思う。

このようなレトロゲームブログを運営しているとはいえ、わたしはあくまでただのゲーマーなのだ。遊べるゲームを思う存分遊んで、それを記事に残す。それでいい。

なんだか話が脱線しまくってしまったが、結論としてエミュレーター機はアリだな、と思う。難易度はすこし高いように感じるが、実機には無い魅力も十分に感じる事ができた。

miyoo mini Plusはこの先、プレステ専用機としてバリバリ使っていこうかなと思っている。でもそれは手持ちの改造Vitaでも問題なくできるので、わざわざエミュレーター機を買う必要なんてなかったようだ。ぽえーん。