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次世代ベーゴマバトルベイブレード:GAMEBOY REVIEW


世代を越えて、今もなお愛され続ける対戦ホビーベイブレード。一大ブームとなって世間に根付くよりも少し早く世に出たのが「次世代ベーゴマバトルベイブレード」であり、ベイブレードの始祖とも言えるゲームだ。


ベイブレードの原点であるアクションRPG



アクション要素の強い戦闘が魅力の育成型RPG。レベリングによる育成だけでなくパーツの付け替えによる強化も可能で、ホビーとしてのベイブレードも意識したシステムになっている。

育成するキャラクターは「ビット」と呼ばれ、アルティメットドラグーンやビストールなどの実際に商品化されていたビットも多数登場しているのが嬉しい。

大多数はこのゲームだけのオリジナルビットであり、どれも2000年代らしいキャラクターデザインが魅力的。このゲームだけで終わってしまうのがあまりにも勿体無く感じてしまうほどに、ツボなデザインのビットが多い。

 

リングアウトか持久力で勝敗が決まるバトルはまさにベイブレードそのものであるが、ベイを自在に操作できるのが本作ならではのキモである。アニメさながらにスタジアムを駆け巡らせられるのがとにかく楽しい。ステータスや属性の相性によって、受けるダメージや弾かれやすさが大きく変わる点はRPGらしさが光る。

ビットは野生のブレーダーとのベットバトルで獲得する方式であり、負けたら自分の仲間が奪われてしまう緊張感は他の育成RPGではなかなか味わうことはできない。ビットはオンライン上でNPCブレーダーと交換または金銭トレードが行うことができ、当時にしては時代を先取った現代的な演出、システムに感じる。


一部のビットは強力な必殺技を持っている。シンプルなダメージ技や操作妨害が多い中で、直接リングアウトの即死技のまさに必殺な技もそれなりにあるのでなかなか気が抜けない。

中でもクノイチの必殺技は、このゲームを知るブレーダーの中では語り草な存在だろう。対戦相手の画面が一面クノイチのイラストになる目隠し的な必殺技なのだが、クノイチを使っている側はこのイラストを見ることができないのだ。クノイチを使う敵ブレーダーはわずか3人しかいないので、見る機会も極端に少ないのが悲しみを誘う。




今から遊ぶには?

移植などはされていない。相場は500円〜1000円ほどだが、少しレアなソフトなので見かける機会は少ない。オークション、フリマなどでは2000円前後で取引されている。

GBソフト次世代ベーゴマバトル ベイブレード

GBソフト次世代ベーゴマバトル ベイブレード (箱説なし)

 


 



育成RPGのなかでも唯一無二なゲーム性で、ここでしか味わえない楽しさと魅力が備わった本作。時限イベントや、クリア後のハイレベルなエリアなどやり込み要素も豊富で遊びごたえもある。思い出補正もあるがお気に入りのゲームのひとつだ。

余談だが、ゲーム内ステータスのブレーダーランクを最高ランクのSランクにするには、別のAランクのデータ5人と対戦する必要があるので、馬鹿正直に6本集めようとしていたマヌケがここに一人いる。

片方はデータを消して周回すればいいので、実際は2本あれば十分なのだが…。(ポケモンで言う四天王を倒す手前まで進めればAランクになれる)