子供時代の出来事ってなんだって刺激的で、なにかしら今後の人生に影響を与えるようなもの。でも、大体はおぼろげな記憶なので、徐々に忘れていってしまうんだよなぁと思ったり。
「メグとばけもの」は、魔界に迷い込んでしまった少女のメグを、魔界に住む魔物のロイが元の世界に帰してあげるための冒険物語。GBA時代のゲームを思い出させるドット絵と切ないストーリーが魅力な「メグとばけもの」のネタバレなしショートレビュー記事。
メグとばけものの世界観
物語の舞台である魔界では、主人公であるロイをはじめ様々な魔物たちが住んでいます。魔界には人間世界の文化物が落ちてきたり、たまに人間そのものが落ちてきたりもするのです。普通の魔物にとって、人間は食糧。ですがロイは食の好みが変わっていて、マジックタールなる物質が好物でなので人間には興味がない。
魔界は人間界とは違った秩序があり、それを守る評議会なる存在がいたり、中には魔界に紛れてで上手く生活している人間のポールが居たりします。魔物も人間も、魔界に住むもの達はそれぞれ個性豊かで、ドット絵によって描かれた姿は印象深くてかわいらしい。
メグが泣いてしまうと世界が滅びてしまうのですが、他の魔物は人間を食糧としてみているので、メグの周りには危険がいっぱいです。そんなメグはなぜかロイに懐いてしまったので、どうにかしてメグを元の世界に返してあげるべく、友達のゴランと奮闘していく、そんな1人と2匹の行く末は。
ゲームとしての面白さはとってもシンプル
ゲームクリアまでの所用時間は3時間~5時間程度なので、1本のゲームのボリュームでみると短め。マップも狭いので道に迷うこともありませんし、レベル上げの概念もありません。先頭は言わば全てがイベント戦なで、ボスに備えて準備といった事も必要もない。
戦闘もゲーム中に説明される要点を守っていれば、詰まることがない難易度。後半に若干のパズル要素がありますが、それも進行を妨げるような難易度ではありません。
1つのRPGとしてみるとシンプルなので、物語に没頭することができますし、休みの日に通しでプレイしてクリアできるので、さっと1本のゲームを楽しみたい時にもちょうどよくてオススメです。
このゲームの良さの根本は、ストーリーと世界観にあります。物語を読み進める際に、このゲームの世界観にスッと入り込み、ノイズを感じることなく最後まで没頭できたのは、ゲーム部分がこれだけシンプルだからと言うのもあるでしょう。
簡素とはいえ、他とは違った世界観をしっかりと表した戦闘システムです。ロイはそうそうやられないくらいに強いですが、メグが泣かないようにかばいながら戦います。当然メグが泣くと世界が滅ぶ。
戦闘中もしっかりと危機感を感じながら戦うことになるので、難易度が簡単ではあるものの適度な緊張感もしっかりと味わえます。
色々語りたいけど語りたくないストーリーの事とか
色々と込み上げて語りたい部分がたくさんあるのですが、この手のゲームはなるべくストーリー内容を仕入れないで遊んだ方が良いものなので、多くは語りません。
多種族間の友情と、それぞれの成長を描いた泣きシナリオ。伏線周りなど、プレイしていてニヤリとする部分もちゃんとあり、キャラクターもそれぞれ個性的で見ていて愛着が湧いてきます。
一部、これはどうなったんだろうと気になる部分が残っていたり、もう少し掘り下げて欲しいキャラがいたりもしますが、全体を通してみるとキッチリ完結されたシナリオ。クリア後はチャプター機能が追加されるので、気軽にストーリーを見返すこともできます。
むやみにマルチエンディングにしていない点も、個人的に高評価なポイント。
あぁ、なんだかんだ結構語ってしまいました。こういうゲームは配信とかで済まさないでやった方が存分に泣ける気がします。
メグとばけもの
Switch / Steam / Xbox にて配信中
公式サイト