初めてゲームボーイカラーをカスタムしてから数年が経った。あの時はもう一度ゲームボーイで遊ぶという興奮で隠れていたが、冷静に本体を見ると、組み上げクオリティーの低さが際立っている。あれからいくつかのカスタムを経験した今ならば、しっかりとしたカスタムゲームボーイカラーが作りだせるのではないだろうか。やってやろうじゃない。
ラバーもクリアブラックで用意した
先日のゲームボーイアドバンスSPと同じく、クリアブラックカラーのシェルを用意した。こちらも全てFunnyPlayingにて購入している。今回はボタンとラバーもクリアブラックで揃えたので、フルクリアブラック仕様のイカしたゲームボーイカラーに仕上がってくれることだろう。
カスタムの素体は、液晶の割れたジャンク品を利用する。これは知人から譲り受けたもので、もう遊ぶこともなくなり実家の隅で眠っていたらしい。時の止まったゲーム機の息を吹き返すことも、カスタムやリペアの醍醐味の一つだと思っている。
ゲームボーイカラーの3枚下ろし
FunnyPlaying社製のIPS液晶は、専用のシェルを使用することで簡単に取り付けられる。液晶とシェルの組み合わせによっては、シェルを加工する必要があるのが、その心配が必要ない。しかし、細い隙間にはんだ付けが必要な箇所があるので、慣れていないと少し苦戦するだろう。
動画を見ながらひとつひとつ分解していたのも過去の話。今や迷うことなくスピーカーを付け替える余裕さえもある。慣れが出てきた時が一番危険だと昔から良く言われたものだ。この数分後、わたしの左人差し指にはやけどの跡が刻まれることになる。
付属のシールを貼ることで、オリジナルに近い仕上がりになるのも嬉しい。このシールがあるだけで、ゲームボーイのディテールがグッと引き締まる気がする。当然だがこれは純正品ではなく、あくまで自己満足のためのリペアパーツだ。
このようなリペアパーツを駆使して、あたかも新品のように演出して出品されているものを見かけたことがある。滅んで欲しい。
完全にカセットと同じ色だ
クリアブラックのスモーキーなシェルから、うっすらと見える緑色の基盤がじつにシブい。基盤が見えるデザインというのは、いつ見てもいいものだ。全く意図してなかったのだが、カラー専用ソフトと似た色合いをしていたことで、これ以上ない一体感が生まれてしまった。これは嬉しい誤算!
そしてこのIPS液晶は、タッチセンサーで画面の明るさを調整することができる。液晶下の「GAMEBOY COLOR」ロゴも色も変えることができるができるので、カスタマイズ性も高くなった。
上部中央にある黒い長方形がタッチセンサー
タッチするだけで調整できる
初めてのカスタムは2時間近くかかった記憶がある。しかし今回は30分もかからずに組み上がっただけでなく、仕上がりも綺麗で大満足。おまけにかっこいい。これからのゲームボーイライフを支えるメイン機として、ガンガン遊び倒すことになるのだろう。ついにゲームボーイカラーの世代交代が起きた。
しかしカスタマイズの世界はとても広い。USB-C対応のバッテリー式に変更や、スピーカーのノイズ軽減など進化の余地がまだまだ残されている。いつか究極のゲームボーイカラーを作り上げる日がくるのかもしれない。徐々に進化していく様は、なんだかホビー漫画のようだ。